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タイトル | 月巫女のアフタースクール |
| 著者 | 咲田哲宏 | |
| イラスト | 松竜 | |
| 出版 | 角川スニーカー | |
| 発売日 | 2004年5月 |
| 執筆者:jade | 評価:A |
| 人類が月へと移住を果たした近未来。 この世界では月にいる月巫姫(カグヤヒメ)が世界を統べ、月巫姫は姫護衛士(カグヤサテライト)と呼ばれる全世界で12人しか選ばれない護衛のエリート集団によって守護されている。 主人公の樋貫凜はそんな姫護衛士を目指して学校に通う女子高生。 カグヤサテライトになる─ それは幼い頃に今は亡き親友と交わした約束だった。 学園祭の日、彼女は死んだはずの親友・紬に似た少女と出会う。 実はその少女こそお忍びで地球に訪れた月巫姫その人であるのだが、彼女は凜の目の前でテロ組織OELFによって誘拐されてしまう。 護れなかった親友の代わりに、必ず彼女を救おうと誓う凜だったのだが─ というのがこの物語のあらすじ。 約束。死。決意。友情。勇気。裏切り。挫折。絶望。再起─ 竹取物語をヒントに構築された設定を除けば、このようなジュベナイル・ノベルスの王道的要素をこれでもかというくらい詰め込んだ作品です。それゆえ、人によっては青臭くて見ていられないと感じるかもしれません。 特に文学的な価値を見出せないとしてライトノベルを一段低く見るような人にとってはまるで受け付けられない作品でしょう。他の作品に比べて文章表現や心理描写が巧みなわけでも、ストーリーが知的なわけでもなく、ある1点を除いて取り立てて抜きん出たところが見つからない作品ですからね。 しかしながらそのたった1つの長所だけで私の心を掴むのには十二分でした。 それは熱さ!この作品には魂を揺さぶる熱さがあるのです! 夢へ向けて邁進する主人公のひたむきな姿もそうですが、それ以上に彼女の親友やライバルたちの言動がとにかく熱いんですよ! 特に物語終盤、自分を支える礎が崩れて自暴自棄になった凜が立ち直るまでを描いたシーンは秀逸で、慰めの言葉をあえてかけるようなことはせず、凜の強さを信じて自分で立ち直るのを暖かく見守る親友たちの姿には読んでいて胸が熱くなりましたよ。・゜・(/Д`)・゜・。ウワァァァァン この作品は夢とか友情とか少年漫画的なノリが好きな人にとっては間違いなくハマることを保障します。 昨今の流行である幾重にも伏線を張りめぐらせた仕掛けに満ち溢れた壮大な物語ではなく、さして捻りのないただひたすら王道を追求していくこのような作品こそ、真にライトノベルに求められている作品ではないかと私は思います。 |
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